学童クラブでリモートワークショップを実施しました。
今回はプログラマブルバッテリーの10個ボタンバージョンを使って作品づくりをしました。このプログラマブルバッテリーは、よりモーターの動きをプログラムすることを意識できるように、モーターのオンとオフを10個のボタンで決めていきます。最初にサンプル作品とプログラマブルバッテリーの簡単な使い方を紹介するのですか、まずは全部オンにして、ぐるぐる回して動くことを楽しむ子供達が多いです。さらに作品を発展させるためにオフの部分を加えながら、動きを変化させていきます。
また、今回は作品づくりの材料としてブロックを多めに用意しました。ブロックの良いところは皆さんもご存知のように、簡単にくっつけて外せることです。つまり、思いついたアイディアをどんどん形にして試していくことができます。
作品がどんどん変わっていく姿が、カメラ越しにもわかります。前回使用したプログラマブルバッテリーは小型でモーターへの出力が弱いので、大きなタイヤやレゴで作った作品を動かすには力不足になってしまいます。このバージョンのプログラマブルバッテリーは、こういった大きなものも動かすことができる面白さがあります。逆に前回のプログラマブルバッテリーは小型なので工作に組み込むにはちょうどいいです。ワークショップによって使用する材料とともに、上手に使い分けていくことを目指しています。
私は、Zoom接続したiPadの中に入って、現地の子供たちには参加しているように見えています(その様子をプロジェクターで映してもらっています)。今回も子供達は、積極的にiPadの中にいる自分に向かって、作品を見せてくれたり、作品づくりの相談をしてくれました。こんな風に子供たちと接していると、対面でワークショップをしているような気持ちになります。
いろいろと可能性が見えてきたリモートワークショップですが、課題もたくさんあります。まずは今回は機材トラブルが多かったことです。リモートの場合、今のところ1番大変なのは、トラブルへの対応なのです。機材トラブルが頻発してしまうと、現地で自分自身が対応できない分、原因究明ができず、結果としてワークショップを運営する余裕がなくなっていきます。これは対面でのワークショップでも言えることですが、時間的に精神的に余裕がなくなっていくことで、機材のどこにトラブルがあるのか見つけにくくなってしまいます。さらに、ワークショップそのもの進行もパニックになってしまいます。これを機材パニックと私は呼んでます。ワークショップを始めた頃には、何回もこの機材パニックに悩まされました。本当はこの時こそ、「プログラミング的思考」を活かす機会のはずですが。。
今回は明らかに準備不足でした。送付前の機材チェックが充分でなかったたこと、初めてこのツールを使うリモートワークショップで、どのような材料を送るかの選定に時間をとられてしまったこと、ワークショップ準備のタイミングで体調崩してしまった(はじめての新型コロナ罹患)のですが、これらは言い訳にはならず、このようなのこともあらかじめ踏まえて、さらに郵送の時間も踏まえて、余裕を持った準備スケジュールを組む必要があります。この辺は、まだ対面でのワークショップの準備スケジュールの癖が抜けていないかもしれません。スケジュールの組み方も再度考えなくてはなりません。一方で、当日には新型コロナ陰性になったのですが、対面でのワークショップではワークショップの実施そのものをキャンセルせざるを得なかったかもしれません。これはリモートワークショップならではの強みかもしれません。
ワークショップの中では、できるだけたくさんの子供と一緒に活動できるように、フロアを毎回歩きまわるのですが(準備を含めて、10,000から20,000歩)、iPadの中に入って動き回ることができないのも課題です。1人の子供とじっくり話せるのは良いのですが、どうしても関わることができる子供に偏りが出てきてしまいます。ワークショップの中でファシリテーターである自分に話しかけたいと思ってくれる子供たちの気持ちはとても嬉しく、大事にしたいのですが、どのようにするとより多くの子供たちと関わることができるか考えていきたいと思います。今回はまずカメラの映像をじっくり見ながら、時たま作品を持って近づいて来てくれる子供たちを見逃さないように声かけをしてみました。
改めてリモートワークショップは、現地の先生やスタッフの方の協力なしには開催することが実感できました。今回のようにワークショップで使う機材や材料増やしてしまうと、現地の先生やスタッフの方にさらに負担をかけてしまいます。機材と材料、先方の皆さんにおかけしてしまう負担、そして何よりも、子供たちの作品づくりの充実を考えながら、ワークショップの機材や材料について再考していきたいと思っています。
最後になりますが、今回も対面でのワークショップと同じように終わった後に、何とも言えない充実感を味わうことができました。関わってくださった皆さんに感謝申し上げます。今回もありがとうございました。