車椅子での生活をはじめてから1年が過ぎました。まだまだ運転は初心者🔰ですが、車椅子と過ごす生活には慣れてきました。
退院して外に出てみると、車椅子から見える景色が今でと少し違うことを感じます。私の場合は、車椅子に乗ると、おおよそ全高120cm。小学1年生ぐらいでしょうか。子どもの視点から見る景色は、こんな感じだったのかしらといつも思います。大人は大きくてなんだか迫力を感じます。ベビーカーに乗っている子ども、散歩中の犬とはなぜかよく目が合うのようになりました。猫もなんだか寄ってきます。夏場のアスファルトは照り返しで今まで以上に暑いです🥵
昨年10月にリハビリ病院に転院して、気持ちに余裕が出てきたのか、ちょびっといたずらしたくなってしまいました。いたずらって、とてもクリエイティブな活動だと思いませんか。
イタズラする時は、誰かを、笑わせたり、時には、ちょっと困らせたり、誰かのことを、誰かの反応を考えながら、仕掛けや行動をつくる、考えていきます。この時使ったのは、丸いシールです。白と黒のシールを組み合わせて、目を作って、入院している病棟のフロアの、色々なものに貼って、顔を作ってみました。目を貼ると、なんだか、不思議と生きものにように見えます。
他の患者さんや看護師さんたちに、お話ししたら、時間がある時に、皆さん探してくださいました。他の患者さんから、リハビリになったと言っていただいたのは何より嬉しかったです。
実は、やってみて気づいたのですが、看護師さんには、見つけにくかったようです。もちろん、看護師さんは忙しいというのもありますが、どうも視線の高さが影響しているようです。
わたしは、車椅子に乗って、シールを貼っていきますので、当然ですが、座って、手の届く高さ、つまり、1メートル前後の高さのところに、目をつけていきます。看護師さんたちは、立っていますので、視線はもっと高くなります。こんなこともあって、見つからないのかなという話をベテラン看護師さんとしていました。
看護師の教育では、患者と同じ高さで、視線を合わせて対話することを大事にするそうです。ですので、看護師が見つけられないのは、初心を忘れてるんだと言っていました。今度、研修でシール探しをやってみようかなとも話していました。
よく考えてみると、車椅子に乗った時の高さは、小学校1年生と同じくらいなんですよね。教師が子どもたちに教える際も、上からではなく、子どもたちの高さに合わせて、話をすることが大事な場面があります。視線の高さや角度は、暗黙のうちに関係性をつくってことがあります。車椅子に乗って、お話ししていると、子どもたちは大人と話す時は、こんな感じなのかなと考えるようになりました。
教育の場でも、車椅子だからできること沢山ありそうです。これからじっくり考えていきたいと思います。