プログラマブルオーブンでマシュマロクッキーチャレンジ

プログラミング教育は小学校で必修化となり、幼児教育でも世界的に関心が高まっています。

プログラミングと聞くと、とても難しく聞こえてしまいますが、安心してください。とても楽しく取り組むことができます。ただ楽しいのではなく、真剣に楽しく取り組めます。

先日ゼミで行ったプログラミングワークショップを紹介します。

こちらは、パナソニックと共同研究しているプログラミングできる家電を使ったワークショップです。オーブン内の3つのヒーター(遠赤外線、近赤外線)をScratchをベースにしたプログラミング環境を使って、プログラム制御できます。

簡単に体験できるものがないかと探して見つけたのが、マシュマロクッキーです。大きめのマシュマロをオーブンにのせて、ナッツをのせて焼いていきます。

インターネットで見つけたレシピでは、150度に予熱後、5分焼いて、ナッツをのせて、さらに170度で15分と書いてありました。まずは、これをプログラムでどう表現するか考えていきます。

そしてオーブンを動かして、予熱が終わった時に気づいたのですが、予熱中にマシュマロを入れてました。。当初のプログラムとは違ってしまいますが、とりあえず様子を見ながら焼き続けて、1回目が焼き上がり。外はこんがり中はドロっと。

気を取り直して、2回目はきちんと予熱してから、プログラム通りに焼いてみました。今度はいい感じに焼けました。

自分たちがプログラミングして作ったものを食べられるのは、とても面白い体験です。言い換えれば、プログラミングの経験や学びを、自ら食べて自分のものにする暗記パン的体験なのかもしれません。

学生の様子を見ながら感じたのは、段取りの良さです。準備から、実際の作業、試食、片付けまで、誰も言わなくても上手に分担しながら進めていきます。思い出したのは、昨年度の卒業生、池田さんの卒論で紹介してくれた幼児向けプログラミング教育のなかでの、社会性に関する学びです。2022年に公開されたOECDレポート”The state of the field of computational thinking in early childhood education”でも幼児向けのプログラミング教育の効果として社会性を育むことが挙げてられており、さらに1980年代に遡って、大阪の幼稚園で先端的な保育実践をされていた村上優先生の著書「宇宙からやってきたピピ : 金岡幼稚園のコンピュータ導入大作戦」にもコンピュータを使う順番を待つ園児の様子などと一緒に書かれています。

話を戻して、3回目の挑戦では、なんとプログラムをストップして、途中で焼くのをやめてしまいました。

理由は、きれいに膨らんだ今の状態のほうが美味しそうだからとのことです。計画通りでなく、臨機応変に計画(プログラム)を変更していくことは、さらに高度なプログラミングを通じて得られる思考なのかもしれません。

最後に、助手の皆さんのお力添えなしではリモートでこのようなゼミや授業は実現できません。
いつもありがとうございます!

森 秀樹

2023年7月 昭和女子大学初等教育学科ブログ

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