昨年12月に実施した第7回ワークショップでは、子どもたちから事前に4択クイズの問題をGoogleフォームを使って募集して、クイズ大会を行いました。予想を上回る51問のクイズが集まり、5回戦のクイズ大会となり、昨年度から実施してきたワークショップのなかでも、最も盛り上がったワークショップとなりました(なった気がしています)。
アバターを通じてでしか、子どもたちの様子が分からず、あくまでも気がしただけなのですが、ここがメタバースでのワークショップの面白いところでもあり、難しいところでもあります。事前にクイズをつくり、そのクイズがどこで出題されるかと思いながら、子どもたちもワークショップに参加することで、今まで以上にワークショップを自分ごととして意識しながら参加できたのかもしれません。
今回は、その中から再度10問を選んで出題してみました。
その後は、Googleスライド上にあらかじめ用意した様々な形と色のブロックを使って、今年の目標をテーマに作品づくりをしました。スライドの共同編集機能を使って、参加者全員が同じスライドにアクセスします。それぞれが、自分のページを決めて名前を書き、作業していきます。
最初は6つのブロックを使ったアヒルづくりをして、その後は、様々な形と大きさ、色の23個のブロックを使って作品づくりをしていきました。ブロックの角度を変えたり、重なり方を自由に変えたり、大きさや形を変えたりと実際のブロックを使って行うアクティビティよりも、自由度は高くなります(自由度と制約のバランスも子どもたちの活動をみながら考えさせられます)。
このプロジェクトに関わってから、メタバース空間位おいて、参加者とのコミュニケーションをどう取ることができるか、ワークショップを通じて考えています。
Scratchを使ったワークショップでは、参加者が作成したプログラムをメタバース上の部屋のスクリーンに映して、参加者と作品を共有しています。また、今回のGoogleスライドを使ったアクティビティは、同じようにスクリーンに映して共有できるだけでなく、同じスライドを共同編集しているため、他の参加者がつくっているスライドを自分が好きなタイミングで見にいくことができます。
しかし、いずれにしても参加者の作品を見ながら、コメントすることが参加者とのコミュニケーションの中心になっています。もちろん音声チャットで話したり、テキストメッセージを送り合ったりすることもできますが、メタバース空間でのワークショップのコミュニケーションには、あまり合わないのかもしれません。
メタバース空間は、現実世界に近いようにデザインされていますが、現実世界と同じようにコミュニケーションをとるかどうか(とりたいかどうか)は別の問題なのかもしれません。
メタバース空間で、それぞれの参加者が自分にあったコミュニケーション方法で、ワークショップの中での活動や学びを楽しむにはどうするのがよいか。今後もワークショップのデザインや支援方法を考えていきたいと思っています。
事前に集めたクイズに、ヒントがあるような気もしています。
毎回のメタバースでのワークショップを通じて、メタバースでのワークショップを考える機会をいただいています。愛媛県教育委員会の先生方と参加者の皆さんに感謝申し上げます。