こどもには、かなわない。
ワークショップでこどもたちを見ていると、いつも感じます。好奇心や集中力、そして何かを学び取ろうとする力。こどもたちが、生まれながらに持っている本当にすばらしい能力です。ワークショップの中では、いろいろなことが起きています。
「どうしてそんなの見つけられたの?」と、大人の私たちにはできないような発見をしたり。「・・・?」と、びっくりするようなことにこだわりを持ったり。うれしそうに「見てみて!」といいながらつくったものをお互いに見せあったり、一緒に遊んでみたり。(何かちょっといい「モノ」ができると無性に見せたくなるのは不思議です。)「すごい!」と思ったことは、大きな声に出して感心してみたり。「おもしろい!」と思ったことには、思いっきり笑ってみたり。そんな「いいアイデア」を横目で眺めながら、こそっとまねしてみたり。こどもたちって、本当にすごいです。悔しいですが、ちょっと自分には真似できないことばかり。(ワークショップの時は、意地を張って無理してみますが。)
自分でも気づかぬうちに、大人未満の存在として「こども」を見てしまいがちです。もちろん、大人と比べると未発達なこどもを、守り育てていくのは私たち大人の責務だと思います。でも実は、こどものほうが「すごい」こともたくさんあることを、日々感じます。
森 秀樹
2004年1月 CAMPファシリテーターリレーコラム